2020年、人々はかつてないほどニュースを消費しています。健康に関する最新のニュースから、あり余る時間を埋めるエンターテインメントまで、人々はこれまで以上に多くの情報を目にしており、その情報源として、ソーシャルチャネルやニュースアプリが、ますます利用されるようになっています。企業にとってこの状況は、オーディエンスの注目を集める絶好の機会です。ただし、その際に考慮すべき点がいくつかあります。

今、コンテンツの需要が大幅に増しているのに対して、ジャーナリストが不足している状況です。つまり、ニュースルームはこれまで以上に忙しく、時間に追われ、需要に応えるために常にコンテンツを求めています。ジャーナリストは、オーディエンスの関心を集められるような価値あるニュースや情報を積極的に探しているのです。

では、どのようなニュースリリースが、ジャーナリストの注目を集められるでしょうか? その答えはシンプルです。

完璧なニュースパッケージを用意すればよいのです。関心を集めそうなインパクトのある見出しや価値あるデータ、マルチメディア画像を用意して、会社の顧客ではなくニュースメディアの読者にアピールするようにデザインすることがポイントです。以下の手順を踏めば、そのようなニュースリリースを作成できるでしょう。

直接的でインパクトのある見出しを作る

見出しはニュースコンテンツの顔です。Wylie CommunicationsのCEOで、受賞歴のあるライティングコーチのアン・ワイリー氏は、注目を集める見出しを書くために、次の4つのアドバイスをしています。

  • 簡潔に。英語で5~8ワード(日本語の場合10~20文字程度)にする
  • 会社や製品ではなく、オーディエンスを第一に考える
  • 魅力的な動詞を使う
  • 修飾語は省く

オンラインのオーディエンスに対しては、Googleトレンドを活用して、見出しで使用している言葉がユーザーの検索ワードと一致するかどうかを確認しましょう。

小見出しでさらに興味を引く

読者がニュースリリースを開くまで、小見出しは表示されません。そのため重要な情報は見出しに含め、それを小見出しで補足してストーリーを伝えます。1文で簡潔にまとめるのがベストです。

マルチメディアを加える

世界中のコミュニケーションで画像が欠かせない存在となる中、ジャーナリストも画像を使ってオーディエンスの興味を引こうと考えています。つまり、ビジュアルがないと記事を発表できないのです。そのため、メディアで報道される機会を増やすには、ニュースにビジュアル要素を含めるべきです。その際、既存のマーケティング用コンテンツを使い回すのではなく、十分時間をかけて、ジャーナリストが使いやすいような写真や画像、GIF、動画など新しいマルチメディアアセットを作成しましょう。製品の宣伝ではなく、オーディエンスにニュースのインパクトを伝えられるものにすることが重要です。

読みやすい本文にする

プレスリリースの本文は、アン・ワイリー氏が勧めるフォーマットで作成すれば、ストーリーが伝わりやすくなります。太字見出し、箇条書き、斜体などを活用して、重要なポイントを強調します。

  • 第1段落:リリースの最初の段落では、ニュースを短く要約します(英語30ワード程度、日本語の場合70~80文字程度)。ニュースの説明とそれによる影響を明記し、これ以上読んでもらえないことも考えて、この段落だけで完結するようストーリーを網羅します。この段落の一部が検索エンジンの結果画面に表示されることが多いため、紹介的な内容を繰り返すのではなく、読者が記事を開きたくなるような文章にしましょう。会社のホームページへのリンク、主要なランディングページへのリンクも含めてください。
  • 第2段落:この段落では、ニュースをバックアップするような、社内の人物からのコメントを記載しましょう。通常はCEOやプロダクトマネージャーなど、会社のリーダーや専門の担当者が選ばれます。その製品やサービスを世の中に出す理由を、コメントによって伝えます。
  • 第3段落:この段落には、内容を裏付けるデータの一覧を記載します。製品の仕様や使用データのほか、製品やサービスへの第三者からの意見を紹介するとよいでしょう。例えば、専門的なデータや顧客からのコメントの引用などが考えられます。データを提供する際には、ジャーナリストが使いやすいよう箇条書きにしましょう。
  • 第4段落:最終段落では、主な論拠やインパクトを短く要約します。さらなるデータへのリンクも含めましょう。
  • 第5段落:ボイラープレートとして、会社概要や、主要なランディングページへのリンクを記載します。

連絡先情報を明記する

連絡先をわかりやすくしましょう。使い勝手のいいニュースリリースにはどれも連絡先情報が記載されており、ジャーナリストは担当者に直接連絡して、追加のコンテンツや詳細情報を簡単に入手できるようになっています。問い合わせにすぐに対応できるよう、電話番号やメールアドレスが最新のものになっているか確認しておきましょう。

内容をテストしてみる

ニュースリリースを作成したら、テストしてみましょう。同僚や友人にリリースを読んでもらい、どこが重要なポイントだと思ったか答えてもらいます。このテストにより、オーディエンスにメッセージがきちんと伝わるかどうか、修正の余地があるかどうかがわかります。

2020年は、優れたニュースコンテンツを作成して、見込み客を獲得する絶好のチャンスです。必要なのは、読者の関心を集めるようなインパクトのある文章とビジュアルを含むニュースを用意して、ジャーナリストに届けることだけです。紹介した手順を参考に、力のあるニュースリリースを作成して、チャンスを最大限に活かしましょう。

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